6月29日
外飼い猫の「狩猟行動」に関するアンケート調査により、猫が生態系に及ぼす影響に対し、飼い主はあまり関心を持っていないという事実が明らかになりました。当調査を行ったのは、イギリス・コーンウォール大学とクイーンメアリー大学の共同チーム。イギリスの田舎町マウナン・スミスに暮らしている31世帯(飼い主45人/猫43頭)に対し、猫が外から持ち帰る「お土産」の数(2010年3月から6月までの4ヶ月間)と、猫と生態系の関係について飼い主がどのような意識を持っているかがアンケート調査されました。その結果、お持ち帰りの数には「0~10.25」までの幅があって平均数は1.89(±0.35)、お土産の内容は多い順に「小型哺乳類>鳥類>爬虫類>不明」だったそうです。また飼い主の意識としては、「自分の猫が野生動物を殺して生態系に影響を及ぼしているという認識が低い」、「猫を外出禁止にすることには反対する人が多い(全体の98%)」といった傾向が見られたとも。
こうした結果から研究者たちは、猫を夜間外出禁止にしたり、完全室内飼いにするよう説得するためには、「生態系」といった漠然とした話を持ち出してもうまくいかないだろうとしています。その代わり、「猫の福祉向上につながる」という要素を含んだ対策を提示すれば、飼い主もすんなり受け入れてくれるのではないかと提案しています。 Reconciling actual and perceived rates of predation by domestic cats
6月25日
スペインバルセロナ自治大学はこのほど、猫のストレスに関する知見をまとめた上で、効果的な解消法を発表しました。バルセロナ自治大学獣医科学校が発表した論文をまとめると以下のようになります。リストにある項目が観察された場合は、猫にストレスがかかっていると疑った方がよいでしょう。
ストレスに起因する行動
- 食欲不振
- 過剰なグルーミング
- 攻撃行動の増加
- 活動性の低下
- 遊び行動の減少
- 探索行動の減少
- 顔の擦りつけ減少
- 他の猫や人間との交流が減る
- 声を出すようになる
- 警戒心が強くなる
- 隠れたまま出てこない
- 尿マーキング
- 強迫性行動
- ストレス性疾患
ストレスの原因と解消法
- 猫同士の対立→ やんちゃ猫のいたずら
- 環境の急激な変化→ 猫が喜ぶ部屋の作り方
- 退屈な日常→ 猫の欲求
- 社会化不足→ 猫の性格
- 人との交流不足→ 猫マッサージ ・猫と遊ぶ
- 予測不能性→ 猫のしつけの基本
論文をまとめた研究者たちは、猫のストレスの原因を理解し、その効果的な予防・解決法を知っておく事は、猫と飼い主との間の絆を保つ上で非常に重要であり、飼育放棄を事前に食い止める際のカギになるとしています。 Stress in owned cats
6月23日
猫が誤って飲み込んだ縫い針がのどを突き破り、脳の根元に刺さるという恐ろしい症例がアメリカで報告されました。報告されたのは1歳になるメス猫。6週間くらい前から元気がなくなり、体の右側に麻痺が出始めたため、来院したといいます。当初は何らかの感染症だと診断され、抗生物質などが投与されました。しかし思わしい結果が出ず、数週間後には鼻水や食欲不振といった上部気道感染症に似た症状が悪化したため、再び来院することとなりました。そこで撮影されたレントゲンに写ったものは、なんと脳みそと脊髄の境目あたりに突き刺さった縫い針だったといいます。緊急手術によってこの異物を取り除いた猫の症状は、数日後には軽快。5ヶ月後に行った追跡調査でも、症状の再発は見られなかったそうです。
針の誤飲に関してはたくさんの報告があるものの、その多くは口咽頭部、上部消化管、下部消化管に集中しており、今回のように脳内に混入するケースは、ほぼ初めてに近いといいます。縫い針の誤飲事故が猫においてとりわけ多く報告されている理由は、針に取り付けられた糸をおもちゃがわりにするからだそうです。気を付けましょう。 Migration of a sewing needle foreign body into the brainstem of a cat
6月22日
栄養成分を含まない物を食べてしまう「異食症」(Pica)に関する調査が行われ、誤飲の対象となりやすい品目が明らかになりました。当調査を行ったのは、カナダ・モントリオール大学の獣医学チーム。異食症を示す猫と正常な猫とを比較調査したところ、嚥下される物質は靴紐、糸、プラスチック、繊維、ゴム製品、紙、段ボール、木の順番で多かったといいます。また異食症に連動する徴候として「食餌の量や時間が決められている」、「自分の体に吸い付く行為が多い」、「吐く回数が異常に多い」などが確認された一方、これまで原因と目されてきた「早すぎる離乳」や「望ましくない生活環境」は、発症とそれほど強い相関関係にないという事実も確認されました。
異食の対象となりやすい「靴紐」や「糸」は、獣医学分野で「ひも状異物」と総称され、誤飲事故の中でもやっかいな症例として扱われます。今年の5月には靴紐を大量に呑み込んだ猫の事例も報告されていますので、飼い主としては、改めて生活環境を見直してみる必要があるでしょう。 Characterization of pica and chewing behaviors in privately owned cats
6月22日
イタリアで行われた研究により、猫の慢性腎不全のバイオマーカーとなりそうないくつかのタンパク質が、病気を抱えた猫の尿中から特定されました。研究行ったのは、イタリア・ボローニャ大学獣医学部の研究チーム。健康な猫23頭と慢性腎不全を抱えた猫17頭の尿サンプルを採取し、中に含まれるタンパク質を解析しました。その結果、慢性腎不全の猫においては「レチノール結合蛋白」や「シスタチンM」、「アポリポプロテイン-H」といったタンパク質が特異的に検出されたといいます。そしてこれらは、尿細管損傷に伴う「ウロモジュリン」や「コーキシン」といった他のタンパク質の減少を示唆しているとのこと。
こうした事実から研究者たちは、猫の慢性腎不全のバイオマーカーとして、特定のタンパク質が有効であるかもしれないとの結論に至りました。なお新しいバイオマーカーについては今年の2月、犬や猫などの外注検査を受け持つ「アイデックス」(Idexx)が「SDMA」(対称性ジメチルアルギニン)という物質を発表しており、一足早く今夏から検査項目として標準化する予定です。 The effect of chronic kidney disease on the urine proteome in the domestic cat
6月22日
市販のペットフードを用いた比較実験により、猫が持つ「残留性有機汚染物質」(POPs)の代謝能力は、犬のそれよりもかなり劣っているという事実が判明しました。実験を行ったのは、スペイン領カナリア諸島にあるラス・パルマス・デ・グラン大学の毒物学研究チーム。まず市販のペットフードに含まれている残留性有機汚染物質(POPs)53種の濃度が測定されました。具体的には「多環芳香族炭化水素」(PAHs)16種、「ポリ塩化ビフェニル」(PCBs)18種、「有機塩素系殺虫剤」(OCPs)19種です。その結果、キャットフードよりもドックフードにおいて高い濃度が確認されたといいます。その差異は大きく、体重1kgあたりの摂取量で見ると、PAHsでは「274:141」、OCPsでは「233:83」、PCBsでは「101:43」(ng/kg)にも達したそうです。
その後研究チームは、犬42頭と猫35頭から血液サンプルを採取し、血漿中に含まれるPOPsの濃度を測定しました。すると驚いたことに、犬の方が汚染度の高いフードを食べているにもかかわらず、OCPsとPCBsに関しては、なぜか猫よりも低い値が出たといいます。
こうした事実から研究者たちは、犬と猫の内臓機能には違いがあり、犬においてはある種の汚染物質に対する代謝能力が備わっているという結論にいたりました。 Bioaccumulation of chlorinated pollutants between domestic dogs and cats 上記した事実の裏を返せば、「猫の代謝能力は弱く、POPsが体内に蓄積しやすい」ということでもあります。猫の飼い主として気をつけるべき事は以下のページにまとめましたのでご参照下さい。特に、被毛の表面についた化学物質を舐めとってしまう「グルーミング性中毒」には要注意です。
6月19日
【イギリス】火事の危険を飼い主に知らせて命を救ったメインクーンの「ケニー」が、チャリティー団体PDSAによって表彰されました。ケニー(Kenny)は今年で5歳になるメインクーン。イギリス・エセックス州グリーンステッドに暮らすクリス・オークリーさんの飼い猫です。ある晩ケニーは、同居している他の猫が、誤ってキッチンの火をオンにしてしまったことに気づきます。すると彼は1階から2階へ駆け上がり、飼い主であるクリス・オークリーさんのベッドに飛び乗りました。しかし主人がなかなか起きないと分かると、今度は大きい声を出して何とか目覚めさせようとしたといいます。ようやく異常を察知したクリスさんは、ケニーに先導される形でキッチンへ直行。火が燃え移る前に消火できたそうです。
この献身的な行動をとったケニーに対し、チャリティー団体PDSAは、敢闘賞を授与しました。 Source---Mirror
6月18日
イギリスの慈善団体PDSAが主催するダイエットコンテスト「Pet Fit Club」のファイナリストが発表されました。「Pet Fit Club」は、肥満に対する啓蒙を目的として2005年にスタートしたダイエットコンテスト。17日、2015年度のファイナリストが発表され、合計17匹の動物のうち、4匹が猫部門でエントリーしました。
PDSAの調べによると、獣医師1000人中572人が「臨床で肥満に出合うことが多くなった」と回答したといいます。一方、飼い主の方は、過半数が自身のペットの肥満に気づいていなかったとのこと。コンテストの主催者は、これを機に、なるべく多くの飼い主が肥満の危険性を認識してほしいと語っています。 Pet Fit Club
6月18日
ハトや犬猫が持つ帰巣本能の源と考えられる地磁気センサーが、体長1ミリにも満たない線虫の脳内から発見されました。世界初となるこの大発見をしたのは、アメリカテキサス州オースチンにあるテキサス大学の研究チーム。線虫の一種である「カエノラブディティス・エレガンス」(C. elegans)の脳内を調査していたところ、「AFDニューロン」と呼ばれる神経細胞の先端に、テレビアンテナをナノサイズにしたような超ミクロの器官を発見したといいます。
この神経細胞は、磁気の強さを変えるとそれに反応し、また遺伝子操作によって機能不全にすると、逆に磁気を感知できなくなるとのこと。こうした実験結果から研究チームは、この神経細胞こそが、長年科学者たちを悩ませてきた「生体磁気センサー」そのものであるという結論に至りました。
磁気に反応する「AFDニューロン」は、ハト、ガン、ウミガメ、オオカミ、チョウのほかイヌやネコといった多くの動物が先天的に保有しており、彼らが持つ「帰巣本能」の源になっていると推測されています。 Magnetosensitive neurons mediate geomagnetic orientation in Caenorhabditis elegans
6月16日
7,000人以上を対象とした大規模調査により、猫の登場する映像には、アニマルセラピーに近い効果があるという可能性が示されました。当調査を行ったのは、インディアナ大学メディアスクールのジェシカ・ガル・マイリックさん。インターネットの人気者「リルバブ」の飼い主であるマイク・ブリダヴスキィさんの協力を得て、7,000人以上の人々に対してアンケート調査を行い、猫の映像がもたらす心理的な効果について調査しました。主な結果は以下です。
猫の映像に関する調査結果
- 猫の映像見た後ではポジティブな気分になった
- 不安、煩わしさ、悲しみなど、ネガティブな感情が減った
- 猫の映像を見るのは仕事中や勉強中だ
- すべきことを先延ばしする後ろめたさよりも、猫を見たいと言う誘惑の方が大きい
- 同意性が高くシャイな人ほど、猫の映像を見る傾向が強かった
- 25%は見ようと思って探し出した映像を、残りはたまたま見つけた映像を見る
- セレブ猫は広く知れ渡っている
6月16日
テキサス州からアラスカまでの64日間、飲まず食わずで生き延びた不死身猫「ムージィ」が人々を驚かせています。キンバリーとジェシィのシェルフ夫妻は、テキサス州エルパソからアラスカフェアバンクスに引っ越すため、荷造りをしていました。ところが出発日になっても、飼い猫「ムージィ」(2歳/オス)の姿が見当たりません。必死に探したものの見つからず、とうとう二人は諦めて目的地へと出発しました。
夫妻の荷物はその後、トラック、ボート、列車を乗り継ぎ、64日間かけてようやくフェアバンクスに到着します。一足先に着いていた二人は荷物を受け取り、荷ほどきにかかりました。そこで二人を驚かせたのは、布団の中にいなくなったはずのムージィの姿があったことです。
急いで彼を動物病院に連れて行ったところ、極度な脱水症状に陥っているものの命に別条はないとのこと。状況から考え、ムージィは2ヶ月以上もの間、飲まず食わずで生き延びたことになり、その生命力の強さは、夫妻のみならず、このニュースを聞いた多くの人々を驚かせています。 Source---KTVA ALASKA
6月15日
100年以上前にアメリカで出版された猫の言葉辞典「猫ちゃんとその言葉」(PUSSY and Her Language)の驚くべき内容が明らかになりました。1895年、稀代の迷著「PUSSY and Her Language」を出版したのは、ニューヨークで新聞記者を務めるマービン・クラークという人物。中でもユニークなのは「猫の言葉」というセクションで、内容の大部分はフランスの奇才、アルフォンス・レオン・グリマルディ(Alphonse Leon Grimaldi)が残した研究結果に依拠しているといいます。
グリマルディ、および彼の研究を引用したクラークによると、猫は人間の言葉を理解することができ、軽く600を超えるボキャブラリーを持っているとか。以下はほんの一例です。
食べ物に関する語彙
- 食べ物 → Aeilo
- ミルク → Lae
- 水 → Aliloo
- 肉 → Bl
- ネズミの肉 → Ptlee-bl
- 調理した肉 → Bleeme-bl
数に関する語彙
- 1 → Aim
- 2 → Ki
- 3 → Zah
- 4 → Su
- 5 → Im
- 6 → Lah
- 7 → El
- 8 → Ic
- 9 → No
- 10 → End
学会で長らく黙殺されてきたこの奇書を発掘したスウェーデン・リンショーピング大学の言語学者ロバート・エクランド氏は、「レポートの中で述べられている理論は、必ずしも私の見解を反映しているわけではない」という、意味深な表現で報告を締めくくっています。ちなみに上記した「猫語」は、当サイトの見解を反映しているわけでもありませんのであしからず…。 Grimaldi’s “Discovery of the Cat Language”
6月11日
カナダのチェルシーで今夏、サイベリアンばかりを集めた世界初の「アレルギーが出にくい猫カフェ」(?)がオープンする予定です。ケベック州チェルシーで猫カフェの準備をしているのは、マイケルとナタリーのレブラン夫妻。サイベリアンに特化しようと思ったきっかけは、猫好きであるにもかかわらず、自身が猫アレルギーだったことだそうです。2014年の10月、オールドチェルシー中心部にある旧せっけん工場を買い取り、現在は改修の真っ最中。最終的には10匹程度まで増やしたいとしています(Source---Metro)。 一般的にサイベリアンはアレルギーが出にくいとされていますが、鵜呑みにするのは危険です。この風聞の根拠となっている1999年に行われた調査(PDF)では、ミックス種、アビシニアン、サイベリアンのオスとメスというたった4頭のサンプルを用い、アレルゲンの一種「Fel d 1」を分析した結果、「ミックス種よりはだいぶ低い」という結果が出ています。しかし猫のアレルゲンには「Fel d 1」~「Fel d 7」までの7種が確認されており、また全てのサイベリアンが低アレルゲンというわけではありません。ですから「サイベリアン=アレルギーが出にくい」と考えるのは早計であり、サイベリアンばかり集めたからと言って「アレルギーが出にくい猫カフェ」と断言してしまうのは、いささか誇大広告でしょう。
6月9日
精神疾患の一つ「統合失調症」に関する専門誌の最新号において、「幼少期における猫の飼育歴」、「トキソプラズマ感染」、「統合失調症」という3項目の関連性が発表されました。研究結果が発表されたのは「Schizophrenia Research」 の6月号。研究チームは、1982年に行われた大規模アンケート調査「NAMI questionnaire」にならい、幼少期における猫の飼育歴と、統合失調症を始めとする精神疾患の発症率との関連性を調査しました。その結果、猫を飼っていなかった家庭よりも、飼っていた家庭において、統合失調症の発症率がわずかに高かったといいます。研究チームはこの結果を、2015年にオランダアムステルダムの医療チームが発表した最新の研究結果と総合し、「寄生虫の一種であるトキソプラズマが、統合失調症の発症因子として疑わしい」との結論に至りました。オランダチームの研究結果とは、「トキソプラズマに感染している人では、統合失調症を発症する割合が2倍になる」というものです。
今回の研究では、「幼少期における猫の飼育歴」、「トキソプラズマ感染」、「統合失調症」という3項目間の明確な因果関係までは証明できませんでした。そのため研究者たちは「今後さらなる研究が必要」というニュアンスで締めくくっています。 Source---Medical Daily 「トキソプラズマ」はネコ科動物の糞便の中に「オーシスト」という形で排出されることがありますが、猫を飼っているからといってすぐに感染するものではありません。また感染したからと言って全ての人が発症するわけでもありません。気を付けていればほぼ100%予防できますので、以下のページをご参照ください。
6月8日
アメリカ・コネチカット州で、凶暴化した猫に家を追い出された男性が救急隊に助けを求めるという出来事がありました。先週の金曜、コネチカット州スタンフォードの911に、とある男性から切迫した声で電話かかってきました。内容は「家の猫が突然狂暴化して追い出された」というもの。聞いてみると、家の中には出産したばかりのメス猫がおり、夜の11時ころになって急に家の主人とその妻を引っ掻いてきたといいます。たまらず外に逃げ出した夫妻は、そのまま立ち往生し、戻れなくなってしまったとのこと。
当然のことながら救急隊の出動は認可されず、「素早く家に入って、さっさとベッドルームに避難してください」というオペレーターのアドバイスによって事なきを得たそうです。電話がいたずらなのか本当なのかはわかりませんが、出産を終えたばかりの母猫は警戒心が強くなり「母性による攻撃行動」が強くなるため、安易に近づいたり子猫を取り上げたりしない方がよいでしょう。 Source---ABC News
6月5日
イギリスの園芸番組に出演しているチャーリー・ディモックが、庭に植えてはいけない最も危険な植物34種を公開し、飼い主に注意を呼び掛けています。チャーリー・ディモックは、ロンドン南部にあるホーニマン博物館の庭園(通称「死の植物園」)を監修し、TVにも出演している園芸家。犬や猫の飼い主2,000名に対して行われたアンケート調査で、「12頭に1頭は有毒植物を口にしたことがあり、そのうち15%は命を落としてしまった」という結果が出ていることから、庭に植えてはいけない危険植物34選を公開しました。犬や猫は「死の植物園」に入れないものの、飼い主は危機意識を高めるためにぜひ訪れてほしい語っています。
危険植物34選
- ユリ
- アスパラガス・スプレンゲリ
- ベゴニア
- ツゲの生垣
- カラー
- セイヨウバクチノキ
- クレマチス
- コルディリネ属(ユリ科)
- キク
- デイジー
- ラッパズイセン
- ダリア
- デルフィニウム
- ニワトコの実
- ユーカリ
- シダ
- ジギタリス
- ゼラニウム
- ブドウの木
- ジャガイモの芽
- アジサイ
- ツタ
- ロベリア
- ハウチワマメ
- マリゴールド
- セイヨウキョウチクトウ
- シャクヤク
- ギボシ
- ケシ
- イボタノキの生垣
- トマト
- バーベナ
- フジ
- イチイ
6月3日
味覚に関する最新の研究により、猫の苦味の感じ方は人間のものとは若干異なるという事実が発見されました。研究を行ったのは、ペットフードの嗜好性を高める企業「AFB International」とバイオテクノロジー企業「Integral Molecular」の共同チーム。猫の舌における苦味受容器「Tas2r38」を調査したところ、人間と比較して「フェニルチオカルバミド」(PTC)に対する感度は10分の1程度、また「プロピルチオウラシル」(PROP)に対する感度はほとんどゼロに近かったといいます。さらに別の苦味受容体である「Tas2r43」を調査したところ、人間と同じように「アロイン」(アロエに含まれる苦み成分)や「デナトニウム」(忌避剤に用いられる苦み成分)には反応するものの、人工甘味料の1種であるサッカリンには無反応だったとも。
こうした結果から研究者たちは、猫の苦味の感じ方は人間のものとは異なり、比較的狭い範囲に特化されているという事実を突き止めました。今後このデータは、嗜好性の高いペットフードや、猫でも飲みやすい薬の開発などに利用されていく予定です。 BMC Neuroscience
6月2日
アメリカで行われた最新の研究により、哺乳類全般に寄生し、ネコ科動物を終宿主とする「トキソプラズマ」が、子供の学習能力に悪影響を及ぼすという可能性が示されました。研究を行ったのはアイオワ大学とフロリダ国際大学の共同チーム。12歳から16歳までの子供1,755人を対象として認知能力テストを行ったところ、トキソプラズマへの感染が確認された7.6%の層において、「読む能力」と「言語記憶」の成績が悪くなる傾向が見られたといいます。具体的には、男の子で-7%、女の子で-11%といった感じです。さらにこの傾向はビタミンEの摂取量が不足している被験者において顕著だったとも。
こうした事実から研究者たちは、トキソプラズマが脳内における神経伝達物質の一種「ドーパミン」の振る舞いに影響を及ぼし、それが集中力や記憶力、読書能力を低下させているのではないか推論しています。 トキソプラズマは認知能力以外にも、人の性格を無鉄砲に変えたり、統合失調症を引き起こす可能性が示唆されていますので、可能な限り予防することが望まれます。対策はそれほど難しくありませんので、以下のページをご参照ください。 Parasitology
6月1日
【アメリカ】「猫ひっかき病」によって視力を失いかけるという症例が出たことから、獣医師は猫の飼い主に手を良く洗うよう注意を呼び掛けています。オハイオ州に暮らすジャニーズ・ウォルターさんは、左の目がピンク色になったため眼科医の診察を受けました。しかし 1ヶ月以上たっても原因が分からず、徐々に視力が悪化していったといいます。さんざん検査を繰り返した結果、最終的に出てきた病名が「猫ひっかき病」。これはバルトネラ・ヘンセラと呼ばれる細菌によって引き起こされる病気で、免疫力が落ちた人において発症する人獣共通感染症の1つに数えられています。
「猫ひっかき病」で失明するというケースはそう多くないものの、担当した獣医師は、「猫に傷口を舐めさせないこと」、「猫の唾液がついた手で目をふかないこと」、「猫を触った後はよく手洗いすること」などを注意事項として挙げています。 Source---Fox8
6月1日
鳥の巣の中で猫が出産するという珍事がアイルランドでありました。この出来事があったのは、アイルランド東部のラウス郡。裏庭で鳥がやかましく鳴いているのを聞いたヘンリーとフィオナのマクゴーリィ夫妻は、はしごを使って木の上で何が起こっているのかを確かめてみました。するとそこには、鳥の巣の中にうずくまる4匹の子猫と1匹の母猫の姿があったといいます。鳥には「托卵」(たくらん)という習性があり、見ず知らずの鳥の巣の中に自分の卵を産み落とすことがしばしばありますが、猫が鳥の巣をぶんどって出産するという話は前代未聞とのこと。
マクゴーリィ夫妻は、子猫達の離乳が終わり次第、新しい飼い主を見つけてあげたいとしています。 Source---DailyMailOnline