またたびの効果と危険性
またたびとは、マタタビ科マタタビ属の木で、学名は「Actinidia polygama」、漢字では「木天蓼」と書きます。
花が咲く前の5月頃、蕾(つぼみ)の中にハエの一種であるマタタビミタマバエが卵を産み付けると、正常な楕円形の実がならず、ボコボコしたコブ状の実が形成され、「虫えい果」(ちゅうえいか, 虫こぶとも)と呼ばれるようになります。古くからこの虫こぶは、乾燥させると木天蓼(もくてんりょう)という名で人間用の生薬になると同時に、猫に多幸感を引き起こすことが知られていました。
猫に対する効果
またたびの木には幹、枝、葉、実などが含まれますが、興味深いことに猫に対して強烈な恍惚感を引き起こすのは、またたびの実の中でもハエによって形が歪(いびつ)になった「虫こぶ」(虫えい果)だけのようです。虫こぶの粉末(いわゆるまたたびパウダー)の匂いを嗅ぐと、よだれを垂らす、頬やあごを擦り付ける、寝転がって体をくねらせる、背中から腰にかけての皮膚が波打つ、大声で鳴きわめくといった陶酔反応を5~15分間見せます。
(:Bol, 2016)。
2016年、9頭の猫を対象としてまたたびの各部位がどのような効果を発揮するのかがアメリカの調査チームによって調査されました。結果は以下ですまたたびの部位別効果
- 虫こぶ8頭が反応し、顔を接触させている時間は中央値で104秒
- 実未加工の実に対してもパウダーにした実に対しても反応した猫はおらず、顔を接触させている時間は中央値で13秒
- ウッドチップここで言う「ウッドチップ」は、虫こぶがないまたたびの木の枝を削ったもので、1頭だけが反応した
- 葉ここでいう「葉」は虫こぶがないまたたびからとった葉のことで、1頭も反応しなかった
人間に対する効能
またたびの危険性
そもそもまたたびは猫に対して安全なのでしょうか?もし健康に影響がないのだとすると、与えても大丈夫な量は1日どのくらいなのでしょうか?実はまたたびをあげすぎると猫がどうなるのかという疑問に関する調査は全くといってよいほど行われていません。過去に行われたいくつかの研究論文から科学的に考えてみましょう。
そもそもまたたびは安全?
またたびの安全性に関するヒントとしては、2010年にオクラホマ州立大学の調査チームが行った研究論文があります(:Abramson, 2010)。調査チームが1973年以降に公表されたまたたびに関する英語圏の調査報告をしらみつぶしに調べてみたところ、またたびが猫に害を与えるという証拠は何一つ見つからなかったそうです。
そして「またたびは猫の脳にダメージを与える」という都市伝説の出どころが、ドイツの動物学者パウル・ライハウゼンが1973年のシンポジウムで述べた逸話的な報告であることを突き止めました。大まかな内容は「大阪動物園で大型のネコ科動物にまたたび与えたところ、実験者の姿を見るやいなや、食事すら中断して檻の前に近づきまたたびの匂いを欲しがるようになった。脳に対する何らかのダメージがあるかもしれない」といったものです。しかしこの報告は科学的な手法に則って行われた研究論文でも何でもなく、単なる観察の結果です。
その後この逸話は10を超える様々な書籍の中で繰り返し引用されるようになり、いつしか事実として定着してしまいました。こうした伝言ゲームの結果が「またたびは猫の脳にダメージを与える」という都市伝説だと考えられます。ですから現時点では、またたびが猫の脳にダメージを与えるという逸話には、少なくとも科学的な根拠がないと考えてよいでしょう。
そして「またたびは猫の脳にダメージを与える」という都市伝説の出どころが、ドイツの動物学者パウル・ライハウゼンが1973年のシンポジウムで述べた逸話的な報告であることを突き止めました。大まかな内容は「大阪動物園で大型のネコ科動物にまたたび与えたところ、実験者の姿を見るやいなや、食事すら中断して檻の前に近づきまたたびの匂いを欲しがるようになった。脳に対する何らかのダメージがあるかもしれない」といったものです。しかしこの報告は科学的な手法に則って行われた研究論文でも何でもなく、単なる観察の結果です。
その後この逸話は10を超える様々な書籍の中で繰り返し引用されるようになり、いつしか事実として定着してしまいました。こうした伝言ゲームの結果が「またたびは猫の脳にダメージを与える」という都市伝説だと考えられます。ですから現時点では、またたびが猫の脳にダメージを与えるという逸話には、少なくとも科学的な根拠がないと考えてよいでしょう。
またたびで中毒になる?
日本国内においても「またたびで中毒に陥った」とか「またたびは猫の中枢神経を麻痺させる」といった表現をネット上で非常によく目にします。中には「またたびを摂りすぎて死んでしまった」といったものすらあるようです。しかし誰一人として出典や医学的な証拠を明示していないことから考えると、これもライハウゼンに端を発する伝言ゲームの一部なのだと考えられます。あるいは浮世絵に描かれた猫の姿などから想像を膨らませた結果なのかもしれません。
またたびが猫の脳に与える影響を具体的に調べてみると、「中毒に陥れる」とか「麻痺させる」と言うよりむしろ「活性化させる」とか「リラックスさせる」作用の方が強いようです。1963年と非常に古い論文ですが、またたびに含まれる「β-フェニルエチルアルコール」「アクチニジン」「マタタビラクトン」が猫の脳にどのような影響を及ぼすのかを調べた結果があります。この調査では、以下のような事実が明らかになりました(:Yoshii, 1963)。
呼吸数を増加させたり血圧を上昇させる作用はないようですので、「ショックで死んでしまった」といった風説は、全く別の死因をまたたびと取り違えたのかもしれません。
NEXT:またたびのあげ方
またたびの中枢神経への影響
- 呼吸数には影響を及ぼさない
- 迷走神経を通じて血圧をやや低下させる
- 大脳辺縁系(海馬・扁桃体)、視床下部、網様体、視床中継核、尾状核、大脳新皮質などに作用する
- 海馬、視床下部、網様体において突発的な放電が時折起こる
- もっぱらコリン作動性の神経細胞に作用する
呼吸数を増加させたり血圧を上昇させる作用はないようですので、「ショックで死んでしまった」といった風説は、全く別の死因をまたたびと取り違えたのかもしれません。
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またたびの与え方
またたびは猫に対する安全性が高いおやつです。うまく使えばしつけにも応用できますし、飼い主との絆を強める際にも利用できるでしょう。
いつから与えてもよい?
猫への安全性を考えると、嗅覚と神経系が十分に成長した生後6ヶ月~1歳ころから与えるのがよいでしょう。
またたびは鼻(嗅覚神経)を通じて脳を活性化すると考えられています。嗅覚神経自体は子猫の頃から発達していますが、電気信号を受け取る脳の方がまだ十分に発達していませんので、またたびによって脳がパニックを起こしてしまうかもしれません。ですからあまりにも幼い子猫に与えるのは控え、体が成熟した生後6ヶ月~1歳を超えたタイミングで与えるのが最も安全だと考えられます。
なお味覚神経やヤコブソン器官(鋤鼻神経)との関わりははっきりしていませんが、フレーメン反応を示す猫が少ない点、およびまたたびパウダーを食べたがる猫が多い点から考えると、味覚神経との関わりの方が深いと推測されます。
またたびは鼻(嗅覚神経)を通じて脳を活性化すると考えられています。嗅覚神経自体は子猫の頃から発達していますが、電気信号を受け取る脳の方がまだ十分に発達していませんので、またたびによって脳がパニックを起こしてしまうかもしれません。ですからあまりにも幼い子猫に与えるのは控え、体が成熟した生後6ヶ月~1歳を超えたタイミングで与えるのが最も安全だと考えられます。
なお味覚神経やヤコブソン器官(鋤鼻神経)との関わりははっきりしていませんが、フレーメン反応を示す猫が少ない点、およびまたたびパウダーを食べたがる猫が多い点から考えると、味覚神経との関わりの方が深いと推測されます。
何歳まで与えてもよい?
老猫にまたたびを与えたら体調不良に陥ったという話は聞きませんので、年齢制限はないと考えられます。しかし若い猫よりも高齢の猫の方がまたたびに対するリアクションが悪くなってしまうことは確かなようです。
2016年、アメリカ・テキサス州にある「Cowboy Cat Ranch」は猫に陶酔感を引き起こすとされる代表的な4つの植物を用いて、猫のリアクションテストを行いました(:Bol, 2016)。それぞれの植物に対する猫の反応を「激しい反応」「中間の反応」「無反応」という3段階に分類したところ、各植物間で明白な違いが見られたといいます(※マ=またたび | イ=イヌハッカ | ア=アカバナヒョウタンボク | セ=セイヨウカノコソウ)。
Sebastiaan Bol et al., DOI: 10.1186/s12917-017-0987-6, BMC Veterinary Research(2017)
2016年、アメリカ・テキサス州にある「Cowboy Cat Ranch」は猫に陶酔感を引き起こすとされる代表的な4つの植物を用いて、猫のリアクションテストを行いました(:Bol, 2016)。それぞれの植物に対する猫の反応を「激しい反応」「中間の反応」「無反応」という3段階に分類したところ、各植物間で明白な違いが見られたといいます(※マ=またたび | イ=イヌハッカ | ア=アカバナヒョウタンボク | セ=セイヨウカノコソウ)。
- 激しい反応匂いを嗅いだりなめたりすると同時に、顎や頬を擦り付けたりひっくり返ったりする行動を10秒以上継続する。
【出現率】マ=72% | イ=52% | ア=45% | セ=40% - 中間の反応匂いを嗅いだりなめたりすると同時に、顎や頬を擦り付けたりひっくり返ったりする行動が10秒未満 / 匂いを嗅いだりなめたりする行動が15秒以上継続する。
【出現率】マ=7% | イ=16% | ア=7% | セ=7% - 無反応最低2回のテストのうち1回も反応しない。
【出現率】マ=21% | イ=32% | ア=47% | セ=53%
Sebastiaan Bol et al., DOI: 10.1186/s12917-017-0987-6, BMC Veterinary Research(2017)
与える頻度は?
またたびを与える頻度は、毎日漫然と与えるのではなく、何かのご褒美として与えるのがよいでしょう。一例としては以下のようなものがあります。
しつけのご褒美として与える
仲直りの印として与える
食欲増進剤として与える
猫の食欲が落ちたとき、エサの上にまたたびをふりかけることによって食欲が戻るかもしれません。また水の中に軽くふりかけておけば飲水量が増えてくれる可能性もあります。
キャリー誘引剤として与える
猫を動物病院へ連れていきたいのになかなかキャリーに入ってくれないことがよくあります。そんな時、キャーリーの奥の方にまたたびをふりかけておけば猫が自発的に入ってくれる可能性が高まります。うまく誘い込まれたタイミングで蓋を閉めてしまえば、飼い主にも猫にも大きなストレスをかけることなく捕まえることができるでしょう。
遊びの刺激として与える
猫が運動不足だったりストレスを溜め込んでいる場合、飼い主がおもちゃで遊んであげる必要があります。しかしせっかく買ってきたおもちゃに全く反応してくれないことがしばしばあります。そんな時、おもちゃにまたたびをふりかけると急に目がランランと輝き、お尻をフリフリして飛びついてくれるかもしれません。
与える量は?
猫に与えても大丈夫なまたたびの上限や適量といったものはよくわかっていません。ずっと与え続けているとだんだんリアクションが薄くなっていくところから考えると、猫の体がそれを一番よく知っているのでしょう。
匂いを嗅がせるだけの場合は、またたびの量を増やしたところで空気中に放散される匂い物質が増えるだけですので、リアクションは強くなるものの体に対する害はそれほど無いと考えられます。
一方、「食べる」とか「なめる」という形でまたたびを与える場合は、胃腸への影響も考えなければなりません。まずは耳かきの先ですくった程度の量から始め、猫の体調やリアクションを見ながら少しずつ増やしていくようにすれば、その猫に合った適量が見えてくるでしょう。
匂いを嗅がせるだけの場合は、またたびの量を増やしたところで空気中に放散される匂い物質が増えるだけですので、リアクションは強くなるものの体に対する害はそれほど無いと考えられます。
一方、「食べる」とか「なめる」という形でまたたびを与える場合は、胃腸への影響も考えなければなりません。まずは耳かきの先ですくった程度の量から始め、猫の体調やリアクションを見ながら少しずつ増やしていくようにすれば、その猫に合った適量が見えてくるでしょう。
与え方は?
猫にまたたびを与えるときのスタイルとしては、「匂いを嗅がせる」と「直接なめさせる」というものというものがあります。
匂いを嗅ぐ
またたびの有効成分は猫の鼻(嗅覚神経)もしくはヤコブソン器官(鋤鼻神経)を通じて脳を活性化し陶酔感を引き起こすと考えられます。匂いを嗅がせる方法の特徴は、刺激が弱い半面、効果が長続きするという点です。匂い成分を効果的に嗅がせる方法としては、おもちゃの中にまたたびを仕込んでおくなどの方法があります。
ただしもろいおもちゃの場合、猫が興奮してケリケリやカミカミをするとすぐに壊れてしまいます。誤飲事故を起こさないよう丈夫なものを選ぶようにしましょう。特に靴下の中にまたたびをしこんだ手作りおもちゃの場合、糸がもつれて飲み込んでしまう危険性が大です。留守番中に出しっぱなしにするのではなく、与える時は必ず飼い主が監督するよう気をつけます。
直接食べる・なめる
猫がおいしそうにまたたびをなめることがありますが、これは味が美味しいからなのか、それとも前歯(切歯)の裏側に付いているヤコブソン器官の開口部にまたたびがすり込まれるからなのかはよくわかっていません。
直接食べさせる(なめさせる)方法の特徴は、刺激が強い半面、またたびを飲み込んだら快感がすぐに薄れてしまうという点です。またまたたびの固形成分や粉末を直接体内に取り込みますので、体質によっては合わない猫がいるかもしれません。
またたびパウダーの原料となっている虫えい果には、陶酔感を引き起こす有効成分のほか、またたびの果肉部分や実の中に含まれているハエの幼虫も微量ながら含まれている点は覚えておく必要があるでしょう。「匂いを嗅がせる」方法と併用するのが良いと思われます。
NEXT:またたびの代用品
またたびパウダーの原料となっている虫えい果には、陶酔感を引き起こす有効成分のほか、またたびの果肉部分や実の中に含まれているハエの幼虫も微量ながら含まれている点は覚えておく必要があるでしょう。「匂いを嗅がせる」方法と併用するのが良いと思われます。
NEXT:またたびの代用品
またたびが効かないとき
すべての猫がまたたびに反応するわけではありません。激しいリアクションを見せる猫がいる一方、薄いリアクションしか見せない猫もいます。また生まれつき反応しない猫がおよそ2割いると推測されています。こうしたノーリアクションの猫に対してはまたたびの代わりとなるアイテムを与えてみましょう。
またたびへの反応率
2016年3月から4月にかけ、アメリカ・テキサス州にある「Cowboy Cat Ranch」が中心となった調査チームは、猫に対する多幸感効果を持つとされている4つの植物を用いた比較調査を行いました(:Bol, 2016)。内容は、全米にある保護施設や一般家庭からランダムでリクルートした生後6ヶ月齢以上の猫合計100頭を対象とし、以下に述べる4つの植物に対する反応を観察するというものです。
実験に用いられた植物素材
- またたび学名は「Actinidia polygama」。日本の企業「Smack」と「現代製薬」が市販している虫こぶ(虫えい果, ちゅうえいか)を乾燥して粉末状にしたもの。
- イヌハッカ学名は「Nepeta cataria」で欧米では「キャットニップ」(cat nip)とも呼ばれる。アメリカの企業「Frontier」と「Smarty Kat」が市販している葉と花を乾燥させたもの。
- セイヨウカノコソウ学名は「Valeriana officinalis」。アメリカの企業「Organic Bio Herbs」と「Frontier」が市販している根の部分。
- アカバナヒョウタンボク学名は「Lonicera tatarica」。カナダの企業「The Cat House Inc.」が市販している木と木くず。
植物に対する猫の反応率(100頭)
- またたび=79%
- イヌハッカ=68%
- アカバナヒョウタンボク=53%
- セイヨウカノコソウ=47%
またたびの代用品
「Cowboy Cat Ranch」が行った調査により、またたび以外の多幸感植物に対し50~70%の猫が反応する可能性が示されました。またたびに反応しなかったとしても、その他の植物には反応してくれる可能性がありますので試してみましょう。日本国内で入手しやすいのは「キャットニップ」(イヌハッカ)です。
キャットニップの効果は接触してすぐに現れて5~15分継続し、その後しばらくの間反応しなくなるものの数分たつと再び興奮反応を示すとされています(Todd, 1963)。初期の研究では、キャットニップに反応するかどうかは常染色体優性遺伝する生まれつきの体質であり、およそ65%の猫だけが反応するとされてきました(Todd, 1962)。また2016年に行われた上記調査でも、68%という極めて近い値が報告されています(Bol, 2016)。しかし猫の反応を「ごろんと転がる・声を発する・よだれをたらす」といった能動的なものだけでなく「鳴き声が少なくなる・動かなくなる・グルーミングしなくなる」といった受動的なものにまで広げると、ほぼ100%の猫が何らかの反応を示すとする報告もあります。
調査を行ったのはメキシコ・ベラクルス州立大学のチーム(:Espin-Iturbe, 2017)。幼齢猫(3ヶ月齢未満)20頭、若齢猫(3ヶ月以上6カ月齢未満)20頭、成猫(6ヶ月齢以上)20頭を対象とし、500mgのキャットニップに対してどのような反応を示すかを観察したところ、能動的反応と受動的反応には年齢、性別、不妊手術の有無という因子が影響を及ぼしている可能性が浮かび上がってきたと言います。具体的には以下です。
こうした現象に関し調査チームは、脳幹部から脊髄にわたって広く存在し、さまざまな神経伝達物質を介して痛みの伝達を遮断する「オピオイドシステム」が成熟するにつれて能動的な反応が増えてくるのではないかと推測しています。要するに猫の脳が成熟するに従ってキャットニップが「オピオイドシステム」を刺激しやすくなるということです。 マタタビの有効成分が「ネペタラクトール」「アクチニジン」「イリドミルメシン」「イソジヒドロネペタラクトン」であるのに対し、キャットニップ(イヌハッカ)の有効成分は「シス-トランス・ネペタラクトン」だと考えられています。成分が全く違いますので、マタタビに反応しない猫でもキャットニップには反応してくれるかもしれません。ただしリアクションが激しい猫の場合、攻撃的になってしまうことがあるため、多頭飼育している家庭ではしっかり監督した状況で与える必要があります。
能動的反応
- 転げまわる年齢が上がるほど多い(幼齢猫0% | 若齢猫25% | 成猫45%)
- グルーミング成猫とメス猫で多い
- 鳴き声若齢猫に限りメス猫よりオス猫の方が多い
受動的反応
- スフィンクス姿勢年齢が上がるほど多い | 若齢猫に関してはメス猫よりもオスの方が多い | 幼齢猫と成猫に関してはオス猫よりメス猫の方が多い
- 活動性オス猫よりメス猫の方が動く | 早期不妊手術を受けた猫では動きが少ない
こうした現象に関し調査チームは、脳幹部から脊髄にわたって広く存在し、さまざまな神経伝達物質を介して痛みの伝達を遮断する「オピオイドシステム」が成熟するにつれて能動的な反応が増えてくるのではないかと推測しています。要するに猫の脳が成熟するに従ってキャットニップが「オピオイドシステム」を刺激しやすくなるということです。 マタタビの有効成分が「ネペタラクトール」「アクチニジン」「イリドミルメシン」「イソジヒドロネペタラクトン」であるのに対し、キャットニップ(イヌハッカ)の有効成分は「シス-トランス・ネペタラクトン」だと考えられています。成分が全く違いますので、マタタビに反応しない猫でもキャットニップには反応してくれるかもしれません。ただしリアクションが激しい猫の場合、攻撃的になってしまうことがあるため、多頭飼育している家庭ではしっかり監督した状況で与える必要があります。
またたびを体にふりかけた状態で猫カフェには行かないでください。猫たちを独り占めしてヒンシュクを買い、出入り禁止になります。