作品の基本情報
作品解説
「流行猫の曲鞠」(はやりねこのきょくまり)は天保12年ごろ、曲鞠(きょくまり=マリを用いた曲芸で、今で言うとサッカーのリフティングのようなもの)で一世を風靡した菊川国丸の演目を、猫に置き換えたパロディものです。似たような題名で「流行猫の曲手まり」、および「猫の曲鞠」というものがありますが、前者は当作品「流行猫の曲鞠」と対をなす作品、後者はうちわ絵であり、両者ともまったくの別物です。
猫が演じている曲芸10種類の解説は以下です。なお、カッコ内の数字は画像中の数字に対応しています。
猫が演じている曲芸10種類の解説は以下です。なお、カッコ内の数字は画像中の数字に対応しています。
「流行猫の曲鞠」・演目解説図
- たびぬぎ(1)足袋(たび)を脱ぎながら蹴鞠
- ひざまり(2)膝だけで蹴鞠
- 高まり(3)ポーンとマリを高く蹴り上げている
- たばこのみ(4)キセルで煙草を吸いながら蹴鞠
- 瀧ながし(5)立てた膝の上でマリを転がす
- 平た蝶(6)うつぶせになった背中の上でマリを転がす
- たすきがけ(7)腕から首の後ろにマリを転がす
- 下りふぢ(8)木にぶら下がりながら蹴鞠
- 負まり(9)背負うように肩にマリを乗せている
- 花生(10)花をいけながらマリを操っている
団扇絵・「流行猫の曲手まり」