作品の基本情報
作品解説
「絵鏡台合かゞ身」(えきょうだいあわせかがみ)は、うちわに描かれたシリーズ物のはめ絵で、もっとも有名な「猫, しゝ・みゝづく・はんにやあめん」のほか「えびす・大黒・布袋」、「牛若丸・弁慶」という作品が確認されています。
本来は表と裏、2枚セットで販売されており、裏の図柄は表に描かれた図柄を「影絵」にしたものでした。また、題名にある「絵鏡台」(えきょうだい)という言葉は、表と裏にある図柄の関係がまるで「兄弟」(きょうだい)であることを暗に意味しています。
本来は表と裏、2枚セットで販売されており、裏の図柄は表に描かれた図柄を「影絵」にしたものでした。また、題名にある「絵鏡台」(えきょうだい)という言葉は、表と裏にある図柄の関係がまるで「兄弟」(きょうだい)であることを暗に意味しています。
「絵鏡台合かゞ身」裏図
「猫, しゝ・みゝづく・はんにやあめん」は合計6匹の猫たちが作り出す形を影絵にしたとき、獅子、みみずく、般若面に見えるという意味です。「はんにゃ」と言うべき所を「はんにやあ」と、まるで猫の鳴き声のようにアレンジしているのは国芳の機知でしょう。ちなみに「みみずく」は、当時疱瘡(ほうそう=天然痘)よけのまじないとして流行っていたものです。