サファリ

　サファリは、南アメリカで最も多い野生の猫といわれる「ジョフロイネコ」（Geoffroy's Cat）の外観と、愛情深いイエネコの性格を持ち合わせた品種です。1970年代初頭、猫白血病の研究のためにワシントン州立大学で生み出された猫で、交配にはジョフロイネコのほか、ベンガル、エジプシャンマウ、オシキャットなどが用いられました。
　交配種の作出は、イエネコが38対の染色体を有しているのに対し、ジョフロイネコは36対しかないことから極めて難しいとされています。第一世代の子猫たちは37対の染色体をもつことになり、生殖能力を持たず、また体重は8～11キロに達することも珍しくありません。しかし第二世代における体のサイズは、通常の2.3～4.5キロ程度に戻るとされています。
　繁殖の難しさもあって非常に珍しい品種とされており、TICAに登録されているものは全世界で70頭に届きません。そのせいかベンガルを「サファリ」として販売している詐欺まがいのブリーダーもアメリカにはいるようです。希少価値から「猫界のロールスロイス」の異名を持ちます。

　ジョフロイネコの被毛はブラック、シルバーグレイ、ディープオレンジなど、地理的な生息域によって変動します。それに伴い、サファリの被毛に規定は無く、ただ「ジョフロイネコに見えること」とされています。
　サファリの性格は、優しくて愛情深く、活力に満ち溢れています。また、子供や見知らぬ人とも仲良くできる人懐こさを持ち合わせています。

　サファリのお手入れは、週に1回程度のブラッシングで十分です。