子猫の事前チェック
1歳未満の子猫を入手する方法には、大きく分けて「里親になる」と「購入する」とがあります。「里親になる」方の具体例には、「保護団体から引き取る」、「野良猫を迎え入れる」、「知人から譲り受ける」があります。一方「購入する」方の具体例には「ペットショップから購入する」、「ブリーダーから購入する」があります。それぞれの詳細については以下のページをご参照ください。
どこから子猫を入手するかにかかわらず、共通して事前にチェックしなければならない項目は以下です。
虫下し(駆虫薬)
寄生虫にはノミやダニのように体の外側に付着する「外部寄生虫」と、回虫や条虫のように体の内側に入り込む「内部寄生虫」とがあります。子猫が保護猫や野良猫であれ、お店で売られている商品猫であれ、寄生虫の可能性は否定できません。猫の保護者やブリーダー、ショップなどに子猫の虫下し(駆虫薬投与)が終わっているかどうかを確認する必要があります。なお野良猫の場合は自分自身が動物病院に連れていき、駆虫薬を処方・投与してもらう必要があります。
ワクチン接種
子猫の敵は寄生虫だけではありません。もっと小さい細菌やウイルスといった病原体とも生涯を通して戦っていく必要があります。母猫から「おすそ分け」としてもらう移行免疫は生後16週までに切れますので、それまでに何とかして病原体に対する免疫力を高めておかなければなりません。猫の保護者やブリーダー、ショップなどにワクチン接種が終わっているかどうかを確認する必要があります。なお野良猫の場合は自分自身が動物病院に連れていき、健康診断とともにワクチン接種をしてもらう必要があります。
子猫のタイプ
子猫のタイプと飼い主のライフスタイルが合っているかどうかは重要なポイントです。以下では代表的な子猫のタイプと大まかな特徴を解説します。
オス猫かメス猫か
オス猫は縄張り意識が強く、テリトリーに侵入するものに対して攻撃的になることもあります。一般的に、メスよりも若干体が大きくてやんちゃですが、去勢手術によってそうした性格は影を潜めることが多いです。
メス猫はオス猫に比べると縄張り意識が弱く、テリトリー意識はあるものの、極端に攻撃的になることはありません。繁殖期になると赤ん坊のような泣き声をあげることがあります。オスよりも若干体が小さく、おとなしい性格のものが多いのが特徴です。繁殖期に特有の行動は、避妊手術によって軽減することが多いです。
メス猫はオス猫に比べると縄張り意識が弱く、テリトリー意識はあるものの、極端に攻撃的になることはありません。繁殖期になると赤ん坊のような泣き声をあげることがあります。オスよりも若干体が小さく、おとなしい性格のものが多いのが特徴です。繁殖期に特有の行動は、避妊手術によって軽減することが多いです。
長毛か短毛か
長毛種の場合、基本的に猫は自分で毛づくろいはするものの、毛玉は出来やすいのでまめなブラッシングが必要となります。換毛期(かんもうき=毛の生え変わる時期)になると部屋中が毛だらけになり、また猫が毛を飲み込んでしまうのでより一層のケアが求められます。
短毛種の場合は毛玉が出来にくく、猫が自分で行う毛づくろいと飼い主による簡単なブラッシングで手入れは充分でしょう。長毛に比べるとやや寒さに弱いので、冬場の温度調整には気を使いましょう。
短毛種の場合は毛玉が出来にくく、猫が自分で行う毛づくろいと飼い主による簡単なブラッシングで手入れは充分でしょう。長毛に比べるとやや寒さに弱いので、冬場の温度調整には気を使いましょう。
外飼いか室内飼いか
猫を屋外で飼う理由は家庭によって色々でしょう。しかし猫を自由に外に出すということは、病気、事故、他の猫とのケンカ、心無い人による虐待や誘拐など、様々な危険にさらすということとイコールです。
屋内猫の場合は外に存在する様々な危険から隔離されていますので、屋外猫より2年ほど平均寿命が伸びます。しかし単調な生活がストレスになる可能性もありますので、飼い主が時間と労力をかけて猫のストレス緩和に務めなければなりません。また賃貸住宅の契約違反や近隣住人との騒音・悪臭トラブルがよくありますので要注意です。
1頭飼いか多頭飼いか
1頭だけだと 遊び相手がいなくて猫がさびしがるかもしれません。また、犬のように大声で泣き喚くということは少ないかもしれませんが、飼い主とべったりの関係になり、分離不安(飼い主がいなくなると不安を抱く)に陥る可能性も考えられます。
一方、1頭だとさびしいだろうという理由から、2頭同時に迎える人もいるでしょう。しかし猫は神経質な面があり、そりの合わない2頭を同じ空間に住まわせてしまうと、お互いにとって相当なストレスになる危険性もはらんでいます。猫の多頭飼いは、犬よりも一層慎重な引き合わせが必要です。
純血種か雑種か
純血種であれば 成長時の体の大きさや遺伝的疾患、またある程度であれば気質や性格も予想できます。しかし見た目を重視した交配の結果、遺伝的疾患の出やすい猫種もあるという点がデメリットです。金儲けのために人気猫種を次々に繁殖させているような悪質なブリーダーもいますので、飼い主の側の知識と見る目が問われます。
一方雑種猫は両親猫がわかっていないのでその子の性格や成猫時の大きさなどの予測がつきにくいという難点があります。しかし純血種に比べると遺伝性の疾患にかかる率が比較的少ないという点がメリットでしょう。
大型猫か小型猫か
子猫の健康チェック
子猫が寄生虫や病原体によって弱っていないかどうかをチェックするときの一般的なポイントです。あくまでもシンプル版ですので、詳しくはリンク先のページをご参照ください。
目の健康チェック
黒目は適度にきらきらしており、白目には充血がないこと。目ヤニがなく、異常な涙目でないこと。
鼻の健康チェック
適度に湿り気があること(睡眠中は乾いていても良い)。鼻水が垂れておらず鼻くそもついていない。
耳の健康チェック
中がきれいで変なにおいがせず、音に敏感に反応する。黒っぽい分泌物がない。
口の健康チェック
歯茎や舌が健康的なピンク色で炎症を起こしていない。口臭がない。歯並びが良く遺残乳歯がない。
お尻の健康チェック
肛門がきれいに締まっていてただれていない。お尻の穴から条虫の一部が出ていない。尻尾の動きが元気。
皮膚・被毛の健康チェック
毛づやが良く、毛を掻き分けたとき皮膚にフケや湿疹がない。フリーダート(flea dirt)と呼ばれるノミのフンが見られない。
足の健康チェック
骨格がしっかりしていてふらふらと変な歩き方をしない。きょうだい猫と元気にじゃれ合っている。