作品の基本情報
作品解説
「たとえ尽の内」は、猫にまつわる慣用句を絵にした、三枚続きの大判錦絵です。海外のコレクターの手に渡っていたため、長年3枚がそろうことはありませんでしたが、2011年12月17日(土)~2012年2月12日(日)に東京都港区にある「森アーツセンターギャラリー」で開催された「没後150年歌川国芳展」で、3枚そろい踏みの状態が初めて公開され、話題となりました。
ここでは右端と左端の2枚をご紹介します。以下で猫の慣用句について解説しますが、カッコ内の数字は下に示した図内の数字に対応しています。
ここでは右端と左端の2枚をご紹介します。以下で猫の慣用句について解説しますが、カッコ内の数字は下に示した図内の数字に対応しています。
たとえ尽の内・慣用句解説図
- 猫に鰹節(1)好物をそばに置くと油断ならないこと
- 猫を被る(2)本性を隠すこと
- 猫に小判(3)貴重なもののありがたみが分からないこと
- 猫の尻へ才槌(4)寸法が合わず、不釣合いないこと
- 猫も食わない(5)食べ物がとてもまずい
- 猫が顔を洗うと雨が降る(6)「顔を洗うと客が来る」との説も
- 猫と庄屋に取らぬはない(7)出されたものは必ずとる
- 猫に紙袋(8)事態が後退すること