猫の胸膜炎の病態と症状
猫の胸膜炎とは、胸の内部を覆っている胸膜と呼ばれる膜に炎症が発生した状態を言います。
胸膜(きょうまく)とは、肺の外側、および胸腔の内側を覆っている膜のことで、内部には胸水(きょうすい)と呼ばれるわずかな潤滑液が含まれています。胸膜に炎症が起こった結果、膿がたまってしまった状態が「膿胸」(のうきょう)で、本来ごく少量しかない胸水が、がん細胞や細菌の刺激で増え、肺の一部が押しつぶされた状態が「胸水貯留」(きょうすいちょりゅう)です。ですから胸膜炎と膿胸、胸水貯留は、密接に連動した3病態と言えます。 猫の胸膜炎の症状としては以下のようなものが挙げられます。よほどの重症でない限り、全く症状を見せないということも少なくありません。
胸膜(きょうまく)とは、肺の外側、および胸腔の内側を覆っている膜のことで、内部には胸水(きょうすい)と呼ばれるわずかな潤滑液が含まれています。胸膜に炎症が起こった結果、膿がたまってしまった状態が「膿胸」(のうきょう)で、本来ごく少量しかない胸水が、がん細胞や細菌の刺激で増え、肺の一部が押しつぶされた状態が「胸水貯留」(きょうすいちょりゅう)です。ですから胸膜炎と膿胸、胸水貯留は、密接に連動した3病態と言えます。 猫の胸膜炎の症状としては以下のようなものが挙げられます。よほどの重症でない限り、全く症状を見せないということも少なくありません。
猫の胸膜炎の主症状
- 呼吸困難
- 運動を嫌がる
- 発熱
猫の胸膜炎の原因
猫の胸膜炎の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
猫の胸膜炎の主な原因
猫の胸膜炎の治療
猫の胸膜炎の治療法としては、主に以下のようなものがあります。
猫の胸膜炎の主な治療法
- 基礎疾患の治療 別の疾病によって胸膜炎が引き起こされている場合は、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。原因菌を突き止める場合は、胸腔に針を刺して胸水を吸い取り、その中に含まれる病原体を調べます(胸腔穿刺)。病原体を特定できたら、それに最もよく効く薬がピンポイントで投与されます。
- 対症療法 症状の軽減を目的とした治療が施されます。体内に液体がたまった場合は、針などを胸腔内に差し込んで除去します。胸水や膿が立て続けに溜まる場合は、連続的に排液を行う必要がありますので、経過観察を行いながら数週間の入院を必要とすることもしばしばです。