猫の白内障の病態と症状
猫の白内障とは、眼球内にある水晶体と呼ばれる組織が白くにごってしまった状態のことです。
白内障とよく似た外観を呈する病気として「核硬化症」(かくこうかしょう)があります。これは加齢に伴って発生する水晶体の硬化と白濁であり、通常は視覚障害を伴いません。初期の白内障と鑑別する際は「徹照法」(てっしょうほう)と呼ばれる方法が用いられます。これは瞳孔の中に光を照射し、眼球の奥にあるタペタム層からの反射光を観察するというものです。白内障では水晶体の濁りによって途中で光が遮られ、灰~黒の点が現れますが、核硬化症の場合はこうした不連続な部位が現れません。
猫の白内障の症状としては以下のようなものが挙げられます。なお「未熟」、「成熟」、「過熟」とは白内障の病期のことです。
猫の白内障の症状としては以下のようなものが挙げられます。なお「未熟」、「成熟」、「過熟」とは白内障の病期のことです。
白内障の主症状
- 未熟白内障 水晶体の一部が白濁している状態。
- 成熟白内障 水晶体全体が完全に白濁した状態。
- 過熟白内障 水晶体の白濁が進行し、融解が起こった状態。眼球の中に融けた残存物を見ることができる。