ヒマワリ油の成分
ヒマワリ油とはヒマワリの種子から抽出される植物油のこと。サンフラワーオイル(Sunflower oil)とも呼ばれます。非常にまぎらわしいですが、ベニバナ油を意味するサフラワーオイル(Safflower oil)とは全くの別物です。またメキシコ高原原産のインゲンマメ属多年草「ベニバナインゲン」も別物です。
主な含有成分はリノール酸、リノレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などです。ヒマワリ油は俗に「コレステロールを下げる」などといわれていますが実証したデータはありません。またネット上では「炎症を抑える」と大胆に明言している記事が散見されますが、こちらも実証はされていません。
ヒマワリ油は安全?危険?
ヒマワリ油を猫に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのはヒマワリ油に関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。
リノール酸
リノール酸(Linoleic acid)はオメガ6脂肪酸に属する多価不飽和脂肪酸の一種。動物はパルミチン酸までの脂肪酸を合成できるものの、他の系列に属する脂肪酸(ステアリン酸やオレイン酸など)からリノール酸やαリノレン酸を合成できません。ですから食餌として摂取する必要のある必須脂肪酸に位置づけられています。
AAFCO(米国飼料検査官協会)が2014年に公表した基準では、フード100kcal中の最少栄養要求量が140mgとされています。成長期や妊娠・授乳期にある猫でも同様に140mgです。
AAFCO(米国飼料検査官協会)が2014年に公表した基準では、フード100kcal中の最少栄養要求量が140mgとされています。成長期や妊娠・授乳期にある猫でも同様に140mgです。
ヒマワリ油の添加により猫の丘疹痂皮皮膚の症状が軽減したという予備的な報告(Harvey, 1993)がありますが、メカニズムや適正量に関してはよくわかっていません。なおヒマワリ油から精製されるヒマワリレシチンに関してはリンク先をご参照ください。