ミセスチッピーとは?
ミセスチッピーは、アーネスト・シャックルトン卿の「帝国南極横断探検隊」に随行し、船の中で「ネズミ捕り係」兼「マスコット」として働いた猫。
シャックルトン卿(右写真)らが乗った船「エンデュアランス号」がロンドンを出発したのは、1914年8月1日のことでした。船には乗組員のほか、そり犬と船猫が乗っていました。船猫とは、ネズミから食料を守ると同時に、旅の無事を見守るお守りのような存在の猫です。猫は、船大工だったハリー・マクニッシュが連れてきたことから「大工の嫁」を意味する「ミセスチッピー」と名づけられ、乗組員の人気者になります。南極に向けて出航してから1ヶ月ほど経ったとき、ミセスチッピーが実はオスだったことが判明しますが、定着した呼び名が変更されることはありませんでした。 船旅はしばらく順調に進んでいましたが、1915年の1月中旬、船が流氷にぶつかり、損壊して立ち往生してしまいます。さまざまな努力もむなしく、船は一向に動こうとしません。食料も底を突きかけた1915年10月、船長であるシャックルトン卿は、およそ560キロ離れた最寄の島への脱出作戦を決定しました。脱出用の船には必要最小限のもの以外乗せることができず、残念ながらそり犬とミセスチッピーはそのリストから除外されてしまいます。 1915年10月29日、最後の食事として大好物だったサンマを与えられたミセスチッピーは、数頭の子犬と共に銃殺されてしまいました。この一件があってから、銃殺を決めたシャックルトン船長と船大工マクニッシュは衝突するようになり、後々まで遺恨は消えなかったといいます。 Mrs.Chippy Purr'n'Fur
シャックルトン卿(右写真)らが乗った船「エンデュアランス号」がロンドンを出発したのは、1914年8月1日のことでした。船には乗組員のほか、そり犬と船猫が乗っていました。船猫とは、ネズミから食料を守ると同時に、旅の無事を見守るお守りのような存在の猫です。猫は、船大工だったハリー・マクニッシュが連れてきたことから「大工の嫁」を意味する「ミセスチッピー」と名づけられ、乗組員の人気者になります。南極に向けて出航してから1ヶ月ほど経ったとき、ミセスチッピーが実はオスだったことが判明しますが、定着した呼び名が変更されることはありませんでした。 船旅はしばらく順調に進んでいましたが、1915年の1月中旬、船が流氷にぶつかり、損壊して立ち往生してしまいます。さまざまな努力もむなしく、船は一向に動こうとしません。食料も底を突きかけた1915年10月、船長であるシャックルトン卿は、およそ560キロ離れた最寄の島への脱出作戦を決定しました。脱出用の船には必要最小限のもの以外乗せることができず、残念ながらそり犬とミセスチッピーはそのリストから除外されてしまいます。 1915年10月29日、最後の食事として大好物だったサンマを与えられたミセスチッピーは、数頭の子犬と共に銃殺されてしまいました。この一件があってから、銃殺を決めたシャックルトン船長と船大工マクニッシュは衝突するようになり、後々まで遺恨は消えなかったといいます。 Mrs.Chippy Purr'n'Fur