猫の水頭症の病態と症状
猫の水頭症とは、脳や脊髄の周囲を循環している脳脊髄液と呼ばれる液体が、何らかの理由で増え、脳を圧迫してしまった状態を言います。
犬においては、頭蓋骨が大きく、骨が薄い犬種(トイやミニチュアとつくような犬)に多く発症するといわれますが、猫ではまれな病気です。そのほとんどが遺伝性のため、疾患が発見されるのは子猫の頃です。 猫の水頭症の症状としては以下のようなものが挙げられます。
犬においては、頭蓋骨が大きく、骨が薄い犬種(トイやミニチュアとつくような犬)に多く発症するといわれますが、猫ではまれな病気です。そのほとんどが遺伝性のため、疾患が発見されるのは子猫の頃です。 猫の水頭症の症状としては以下のようなものが挙げられます。
猫の水頭症の主症状
- ドーム状にふくらんだ頭
- 緩慢な動作
- 痴呆症状
- 元気がなくったりしている
- 寝てばっかりいる
- 異常な攻撃性
- 食欲不振
- 過食
- 視力障害(ものにぶつかる)
- 昏睡
- けいれん
猫の水頭症の原因
猫の水頭症の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
猫の水頭症の主な原因
- 遺伝 シャムに多く発症するようです。
- 後天的要因 脳腫瘍、脳内出血、髄膜炎などの後天的理由により、脳脊髄液の循環経路が断たれたり、脳脊髄液の産生が過剰になったりすると、水頭症を発症します。
猫の水頭症の治療
猫の水頭症の治療法としては、主に以下のようなものがあります。
猫の水頭症の主な治療法
- 対症療法 根治の難しい病気ですので、疾患の原因を取り除くよりも、症状の軽減を目的とした治療が施されます。具体的には脳圧を下げるための副腎皮質ホルモン薬や降圧利尿薬などが投与されます。
- 外科手術 脳と心臓や腹腔をバイパス手術する方法もありますが、予後はあまりよくありません。