猫が脱臼したときの原因と症状
猫が脱臼したときの原因と症状
猫が脱臼してしまう原因としては、転倒、衝突、交通事故、落下、急な方向転換、ドアにはさまれた、人に踏まれた、先天的な関節の形成異常など様々なものが挙げられます。また好発部位は、交通事故後の股関節やしっぽの脱臼です。必然的に、外を自由に出歩くことのできる猫での発症率が高くなります。
猫が脱臼したときの症状としては以下のようなものが挙げられます。
猫の脱臼したときの主症状
- 関節の変形
- 足を引きずる
- 足の長さが左右で違う
- 排泄をコントロールできなくなる(しっぽの場合)
猫が脱臼したときの応急処置・治療法
猫が脱臼したときの治療法としては、主に以下のようなものがあります。
猫が脱臼したときの主な治療法
- 脱臼の整復 脱臼した関節を元の状態に戻すことを整復(せいふく, reduction)といい、基本的には獣医さんに任せます。軽度のものであればその場で整復することもありますが、痛みを強く猫が暴れてしまうという観点から、通常は全身麻酔をかけて行います。
- 外科手術 骨折や靭帯の断裂を伴っている場合は、外科手術によって損傷部の治療が行われます。手術後は患部を数日~数週間安静にする必要がありますが、入院ではなく家庭で看護する場合はケージなどに入れて強制的に身動きを取れなくします。
- 排泄の補助 脱臼したのがしっぽである場合、しっぽを通っている尾骨神経を経由して骨盤神経、陰部神経、下腹神経といった他の神経が障害を受ける場合があります(しっぽ引っ張り外傷)。その結果として排尿・排便困難が生じてしまったときは、カテーテルの挿入(排尿補助)や軟便剤の注入(排便補助)によって排泄の補助を行います。詳しくは猫ふんじゃった症候群をご覧ください。