詳細
調査を行ったのは、アメリカ・カリフォルニア州にあるマンハッタンヴィル大学。クラウドソーシングを通して男女131人ずつからなる262人(19~68歳/中央値34.87歳)を募り、ペット飼育の有無、性格分析の結果、主観的な幸せの度合いなどに関するアンケート調査を行いました。その結果、ペットを飼っている人の割合は64%で、ペットを飼っていない人に比べて「生活の満足度」がやや高い値を示したと言います。さらに研究者はペットを飼ってる人を細分化し、「犬を飼っている人」(53.0%)と「猫を飼っている人」(40.5%)に焦点を絞った比較を行いました。その結果、「幸福度」、「生活の満足度」、「正の感情」、「負の感情」という、全ての指標において犬を飼っている人の方が良好な値を示したとのこと。
さらに、両者の性格傾向を「ビッグファイブ」と呼ばれる性格分析によって比較したところ、犬を飼っている人では「勤勉性」(Conscentiousness)の値が顕著に高かったほか、「外向性」(Extraversion)と「調和性」(Agreeableness)が若干高く、「情緒不安定性」(Neuroticism)の値が顕著に低かったそうです。
こうしたデータから研究者は、一般論としてペットを飼っている人の方がペットを飼っていない人よりも生活に対する満足度が高く、中でも犬を飼っている人の満足度が高いようだとの傾向を明らかにしました。また、犬の飼い主と猫の飼い主の微妙な違いを生み出している原因は、飼い主の性格、感情のはけ口、必要性に対する充足度などではないかとも推測しています。
Is Happiness a Warm Puppy?
解説
2010年、4,565人の男女を対象として似たような調査が行われたことがあります。その時は、「猫派」の人の「外向性」が低く、「情緒不安定性」(神経質傾向)が高いという結果が出ています。猫が好きな人は「家に付く」と言われる猫に合わせ、家の中に引きこもりがちになってしまうのでしょうか?