詳細
調査を行ったのはシドニー大学の研究チーム。商品のパッケージに「完全栄養食」と記載されている成猫向けフードの中から、ウェットフードとドライフードを10種類ずつランダムで抜き取って化学的に分析し、オーストラリア国内のペットフード産業協会が定めた自主栄養基準「AS 5812-2011」などと比較しました。その結果、20種類のうち9種類でラベルに記載されている保証成分値と実測値の間に差が見られたと言います。また8種類は栄養成分に対して設けられた「AS 5812-2011」基準に沿っていなかったとも。さらに多くの商品では、タンパク質、脂質、脂肪酸、アミノ酸の値に、多すぎたり少なすぎたりといったバラつきが見られたそうです。
こうした事実から研究チームは、ラベルに記載されている数値と実際の栄養成分は必ずしも一致しないとの結論に至りました。またペットフード業者のコンプライアンスを高めるためには、今以上の規制が必要になるだろうとも。 Discrepancy between the composition of some commercial cat foods and their package labelling and suitability for meeting nutritional requirements
こうした事実から研究チームは、ラベルに記載されている数値と実際の栄養成分は必ずしも一致しないとの結論に至りました。またペットフード業者のコンプライアンスを高めるためには、今以上の規制が必要になるだろうとも。 Discrepancy between the composition of some commercial cat foods and their package labelling and suitability for meeting nutritional requirements
解説
2014年、アメリカのチャップマン大学が行った調査によると、ペットフードに含まれている肉のDNAテストを行ったところ、約40%において表示偽装の疑いがあるとの結果が出ています(→出典)。また2015年、イギリスのノッティンガム大学が同様の調査を行ったところ、17ブランド中14ブランドにおいて、未知の動物性たんぱく質が検出されたとのこと(→出典)。今回オーストラリアで行われた調査でも、「ペットフードのラベルを鵜呑みにしてはいけない」という教訓が示されました。
日本国内で流通しているペットフードのパッケージに記載されている保証成分値は、各フードのメーカーが自主的に検査したものです。しかしこの値は、製造ロットによって多少上下動する可能性を否定できません。フードの中身とラベルの記載値が本当に合致しているかどうかを確かめるためには、メーカーに直接問い合わせ、直近の検査結果を教えてもらうしかありません。しかしこの検査というのは、外注で行った場合結構お金がかかるようです。例えば以下は「一般社団法人・日本食品分析センター」の料金設定です。 ペットフード関連試験のご案内
日本国内で流通しているペットフードのパッケージに記載されている保証成分値は、各フードのメーカーが自主的に検査したものです。しかしこの値は、製造ロットによって多少上下動する可能性を否定できません。フードの中身とラベルの記載値が本当に合致しているかどうかを確かめるためには、メーカーに直接問い合わせ、直近の検査結果を教えてもらうしかありません。しかしこの検査というのは、外注で行った場合結構お金がかかるようです。例えば以下は「一般社団法人・日本食品分析センター」の料金設定です。 ペットフード関連試験のご案内
フードの成分分析費用
- 五大栄養素+水分+ミネラル=56,000~78,000円
- ビタミン類=145,000~185,000円
- アミノ酸(18種類)+脂肪酸(2種類)=61,600~77,000円
- トータル=262,600~340,000円