日本における安全性情報
ゼオライト(zeolite)は三次元の網目構造をもつアルミノケイ酸塩の総称。天然では火山岩の空洞や熱水鉱脈などから産出されます。
日本では厚生労働省によって既存添加物の「製造用剤」として認可されています。食品の製造または加工上必要不可欠な場合以外は使用不可とされており、残存量0.5%未満という使用基準が設定されています。ラットにおける最小中毒量は腹腔内への30日連続投与で体重1kg当たり1,050g程度です。
海外における安全性情報
海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でもEFSA(欧州食品安全機関)でも一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
21頭の犬(平均12.5kg)を対象とし、基本フードにユッカシジゲラもしくはゼオライトをいろいろな濃度で添加した給餌試験が行われたことがあります(:Santos, 2013)。ユッカシジゲラの濃度は125ppm、250ppm、375ppm、ゼオライトの濃度は0.5%、0.75%、1.0%です。
その結果、ユッカシジゲラ375ppmおよびゼオライト1.0%を添加したとき、カルシウムの排出量が減少したといいます。またユッカシジゲラ375ppmのとき脂質の消化性が減少したとも(:Santos, 2016)。
別の調査では、ゼオライトをフードの乾燥重量1kg当たり25gの割合で給餌したところ、糞便中の乳酸桿菌とビフィズス菌の割合が増え、クレブシエラ・ニューモニエ(肺炎桿菌)やエンテロバクター属の割合が減ったと言います。この変化が健康増進につながっているのかどうかまではわかりませんが、少なくともゼオライトには腸内細菌叢に働きかけて構成を変化させる作用はあるようです(:Sabbioni, 2016)。
ゼオライトは人間向けの歯磨き粉にも含まれていますが、目的は「研磨剤」です。栄養的な価値はありませんので、歯に塗りつけた後、ガーゼなり歯ブラシなりでゴシゴシこすらないと意味がありません。
21頭の犬(平均12.5kg)を対象とし、基本フードにユッカシジゲラもしくはゼオライトをいろいろな濃度で添加した給餌試験が行われたことがあります(:Santos, 2013)。ユッカシジゲラの濃度は125ppm、250ppm、375ppm、ゼオライトの濃度は0.5%、0.75%、1.0%です。
その結果、ユッカシジゲラ375ppmおよびゼオライト1.0%を添加したとき、カルシウムの排出量が減少したといいます。またユッカシジゲラ375ppmのとき脂質の消化性が減少したとも(:Santos, 2016)。
別の調査では、ゼオライトをフードの乾燥重量1kg当たり25gの割合で給餌したところ、糞便中の乳酸桿菌とビフィズス菌の割合が増え、クレブシエラ・ニューモニエ(肺炎桿菌)やエンテロバクター属の割合が減ったと言います。この変化が健康増進につながっているのかどうかまではわかりませんが、少なくともゼオライトには腸内細菌叢に働きかけて構成を変化させる作用はあるようです(:Sabbioni, 2016)。
ゼオライトは人間向けの歯磨き粉にも含まれていますが、目的は「研磨剤」です。栄養的な価値はありませんので、歯に塗りつけた後、ガーゼなり歯ブラシなりでゴシゴシこすらないと意味がありません。
歯磨き粉に含まれるゼオライトは整腸作用を目的として添加されているわけではありません。猫の飼い主にとっては猫砂の素材として馴染み深い成分ですので、よほど立派な意味がない限り口には入れたくないですね。