トップ猫の手入れとケア歯磨き粉の成分・大辞典ポリアクリル酸ナトリウム

ポリアクリル酸ナトリウム~犬猫向け歯磨き粉の安全性と危険性

 犬猫向け歯磨き粉に含まれている「ポリアクリル酸ナトリウム」。この成分はペットが口にしても大丈夫なのでしょうか?最新の科学的データと共に安全性と危険性を検証しましょう。

日本における安全性情報

 ポリアクリル酸ナトリウム(Sodium polyacrylate)は高い吸収性を持つ高吸水性高分子(SAP)の一種。
ポリアクリル酸ナトリウム
 以下でご紹介するのはポリアクリル酸ナトリウムが水を吸って膨張する瞬間を捉えた動画です。高い吸水性を誇り、元の大きさの数十倍にまで一気にふくらみます。 元動画は→こちら
 日本では厚生労働省によって指定添加物の「糊料」として認可されており、0.2%までという使用基準が定められています。

海外における安全性情報

 海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)による一日摂取許容量(ADI)や使用基準が設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
 EFSA(欧州食品安全機関)では「吸水パッドとして使用するなら」という条件付きで、ポリアクリル酸ナトリウムが人の健康に悪影響を及ぼすことはないだろうとの見解を示しています。
ポリアクリル酸ナトリウムは1980年代、その高い吸水性から紙おむつを劇的に薄くしたことで有名な成分です。一方、歯磨き粉における使用目的は吸水ではなく粘り気の調整です。