日本における安全性情報
ポリリジン(polylysine)は細菌による発酵によって生産されるL-リジンの一種。化学構造式は以下です。
日本では「ε-ポリリジン」(※εはイプシロンと読む)が厚生労働省によって既存添加物の「保存料」として認可されており
白飯、調理済み野菜、麺類、魚の切り身などの防腐剤として利用されています。定義は「放線菌(Streptomyces albulus)の培養液より、イオン交換樹脂を用いて吸着、分離して得られたもの」です。使用基準は特に設定されていません。
ラットやマウスを対象とした経口投与実験で確認されているLD50(半数致死量)はともに体重1kg当たり5,000mg超です。またラットを対象とした3ヶ月間の混餌試験により、5%投与群では摂餌量の減少、体重増加抑制、血糖値、血中アルブミン、血中トリグリセライド、血中リン脂質の減少、肝臓と甲状腺の臓器重量の減少が認められています。またリンパ球の減少を伴う白血球数の減少もあわせて確認されました。
無毒性量は体重1kg当たり1日0.5g(500mg) と考えられています。変異原性や遺伝毒性は確認されていません(:日本食品科学研究振興財団)。
ラットやマウスを対象とした経口投与実験で確認されているLD50(半数致死量)はともに体重1kg当たり5,000mg超です。またラットを対象とした3ヶ月間の混餌試験により、5%投与群では摂餌量の減少、体重増加抑制、血糖値、血中アルブミン、血中トリグリセライド、血中リン脂質の減少、肝臓と甲状腺の臓器重量の減少が認められています。またリンパ球の減少を伴う白血球数の減少もあわせて確認されました。
無毒性量は体重1kg当たり1日0.5g(500mg) と考えられています。変異原性や遺伝毒性は確認されていません(:日本食品科学研究振興財団)。
海外における安全性情報
海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でもEFSA(欧州食品安全機関)でも一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
ε-ポリリジンは酵母 、真菌、グラム陽性・陰性菌に対し抗菌効果を示すことから保存料として利用されます。一方、わずかな苦味を有していますので、食品や歯磨き粉など口に入れるものに使用した場合は忌避の原因になるかもしれません。