トップ猫の手入れとケア歯磨き粉の成分・大辞典ポリグリシトール

ポリグリシトール~犬猫向け歯磨き粉の安全性と危険性

 犬猫向け歯磨き粉に含まれている「ポリグリシトール」。この成分はペットが口にしても大丈夫なのでしょうか?最新の科学的データと共に安全性と危険性を検証しましょう。

日本における安全性情報

 ポリグリシトール(polyglycitol)はマルチトール、ソルビトールおよび高分子量ポリオールを成分とする水素添加でん粉加水分解物の一種。ポリグリシトールシロップという形で用いられます。日本においては食品添加物として認可されていません。

海外における安全性情報

 ポリグリシトールはEUでは認可されており、JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)はソルビトール、マルチトール、ポリグリシトールシロップと化学成分が類似しているという観点の元、一日摂取許容量(ADI)や使用基準を定めていません。
 EFSA(欧州食品安全機関)ではポリグリシトールシロップとマルチトールシロップの成分規格は別物であるという見解を示していますが、化学的および毒性学的データが不十分であることを理由に、一日許容摂取量(ADI)の設定を保留しています。なお国際がん研究機関(IARC)によって発がん性は確認されていません。
国産品には使われていませんが、海外製の歯磨き粉にはまれに含まれていることがあります。有名なのは「オーラティーン」です。