日本における安全性情報
リゾチーム(lysozyme)は哺乳動物の涙、鼻汁、母乳などに自然に含まれている酵素の一種。グラム陽性菌の細胞壁を構成している多糖類を加水分解する作用を有しています。工業的に利用されているのは卵白から抽出したものです。
日本では厚生労働省によって「卵白リゾチーム」が既存添加物の「酵素」として認可されています。使用基準は特に設定されていません。
歯周病の原因細菌である「Porphyromonas gingivalis」はグラム陰性桿菌ですので、グラム陽性菌に作用するリゾチームが抗菌作用を発揮することはないでしょう。しかし歯周病患者を対象とし、塩化リゾチームを0.5%の割合で含んだ歯磨き粉を使用してもらったところ、2週間後における粘稠感(ねばねば)、掻痒感、腫脹感の改善が見られたという報告があります(:Maeda, 1986)。こうしたことからリゾチームは、現在でも人間用の歯磨き粉に抗炎症成分として頻繁に含まれているようです。
また日本国内では長らく気管支炎などの喀痰・喀出薬としてリゾチーム塩酸塩製剤が用いられてきましたが、2012年から行われた再検証により「医療上の有用性は確認できない」との結論が出ています。製薬会社は軒並み自主回収を行っていますので、何らかの薬効があるというわけではありません。
歯周病の原因細菌である「Porphyromonas gingivalis」はグラム陰性桿菌ですので、グラム陽性菌に作用するリゾチームが抗菌作用を発揮することはないでしょう。しかし歯周病患者を対象とし、塩化リゾチームを0.5%の割合で含んだ歯磨き粉を使用してもらったところ、2週間後における粘稠感(ねばねば)、掻痒感、腫脹感の改善が見られたという報告があります(:Maeda, 1986)。こうしたことからリゾチームは、現在でも人間用の歯磨き粉に抗炎症成分として頻繁に含まれているようです。
また日本国内では長らく気管支炎などの喀痰・喀出薬としてリゾチーム塩酸塩製剤が用いられてきましたが、2012年から行われた再検証により「医療上の有用性は確認できない」との結論が出ています。製薬会社は軒並み自主回収を行っていますので、何らかの薬効があるというわけではありません。
海外における安全性情報
海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でもEFSA(欧州食品安全機関)でも一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
塩化リゾチームはほとんど副作用がありませんが、体内における代謝メカニズムがはっきりと解明されているわけではありません。含有商品には多くの場合「漫然と使用すべきではない」という注意書きが添えられています。