日本における安全性情報
グルコースオキシダーゼ(glucose oxidase)はβ-D-グルコースをD-グルコノ-1,5-ラクトンへ酸化する酵素。マルトース、マルトオリゴ糖、ガラクトースなどの炭水化物にも作用します(:食品安全委員会)。一般的な化学反応式は以下です。
日本では厚生労働省によって既存添加物の「酵素」として認可されており、グルコン酸の製造、乾燥卵白製造時の着色防止、製パン時のグルテン形成を目的として使用されます。使用基準は特に設定されていません。定義は「糸状菌(Aspergillus aculeatus, Aspergillus niger, Penicillium)の培養液より、冷時~室温時水で抽出して得られたもの、又は冷時~微温時溶菌後、除菌したもの、又は冷時~室温時濃縮後、冷時エタノールで処理して得られたもの」です。
海外における安全性情報
海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でもEFSA(欧州食品安全機関)でも一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
ラットを対象とした90日間の経口投与試験では、NOAEL(動物を使った毒性試験において何ら有害作用が認められなかった用量レベル)がオスで体重1kg当たり1日1,038mg、メスで1,194mgと推計されています。一方、人における食品を介したグルコースオキシダーゼの摂取量は体重1kg当たり1日0.004 mgと推計されています。
ラットのNOAELと人の摂取量との間には、26万倍近くの開きがあるため、EFSAではグルコースオキシダーゼが健康リスクになる危険性はないとの判定に至りました。ただし極めてまれに、アレルギー反応を示す可能性があるとも指摘しています(:EFSA)。
ラットを対象とした90日間の経口投与試験では、NOAEL(動物を使った毒性試験において何ら有害作用が認められなかった用量レベル)がオスで体重1kg当たり1日1,038mg、メスで1,194mgと推計されています。一方、人における食品を介したグルコースオキシダーゼの摂取量は体重1kg当たり1日0.004 mgと推計されています。
ラットのNOAELと人の摂取量との間には、26万倍近くの開きがあるため、EFSAではグルコースオキシダーゼが健康リスクになる危険性はないとの判定に至りました。ただし極めてまれに、アレルギー反応を示す可能性があるとも指摘しています(:EFSA)。
歯磨き粉にグルコースオキシダーゼを入れる目的は、この酵素によって生成されるヒポチオシアン酸でグラム陽性菌、陰性菌、真菌、ウイルスなどの増殖を抑え込むことです。