トップ猫の手入れとケア歯磨き粉の成分・大辞典エリスリトール

エリスリトール~犬猫向け歯磨き粉の安全性と危険性

 犬猫向け歯磨き粉に含まれている「エリスリトール」。この成分はペットが口にしても大丈夫なのでしょうか?最新の科学的データと共に安全性と危険性を検証しましょう。

日本における安全性情報

 エリスリトール(erythritol)は四炭糖エリスロースの糖アルコール。「エリトリトール」とも呼ばれます。甘味度はショ糖(砂糖)の60~70%程度で、果実類、キノコ類、清酒、醤油などに含まれています。化学構造式は以下です。 犬猫向け歯磨き粉に含まれている成分「エリスリトール」  日本での扱いは食品添加物ではなく普通の食品です。複合原材料のひとつとして使用され、なおかつ使用割合が低い場合はラベルに表示されないこともあります出典資料:国民生活センター。またエリスリトールを関与成分として、「虫歯の原因とならない」という保健用途の表示が許可されている特定保健用食品がいくつかあります。

海外における安全性情報

 海外のJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)では一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されていません。EFSA(欧州食品安全機関)では非アルコール飲料中1.6%(16g/L)までなら健康に害を及ぼすことはないだろうとの見解を示しています。なお国際がん研究機関(IARC)によって発がん性は確認されていません。
エリスリトールは砂糖に比べて「虫歯になりにくい」とされていますが、犬や猫ではそもそも虫歯(う蝕)がありませんので、甘味料以外の意味はほとんどありません。