日本における安全性情報
デキストラナーゼ(dextranase)は糖液を養分として細菌が生成する「デキストラン」と呼ばれる粘性多糖類を分解する酵素の一種。定義は「糸状菌 (Chaetomium erraticum, Chaetomium gracile, Penicillium lilacinum)の培養液より、冷時~室温時水若しくは酸性水溶液で抽出して得られたもの、除菌後、冷時~室温時濃縮したもの、又は冷時エタノールで処理して得られたもの」です。
日本では厚生労働省によって「イソマルトデキストラナーゼ」が既存添加物の酵素として認可されていますが、こちらは「細菌(Arthrobacter)の培養液より、水で抽出して得られたもの」という条件がついていますので、デキストラナーゼと全く同じものではありません。
マウスにおける半数致死量(LD50)は経口摂取で体重1kg当たり8,260~8,610mg、ラットで2,000~4,000mgと推計されています。催奇形性や変異原性は確認されていません(:厚生労働省)。
マウスにおける半数致死量(LD50)は経口摂取で体重1kg当たり8,260~8,610mg、ラットで2,000~4,000mgと推計されています。催奇形性や変異原性は確認されていません(:厚生労働省)。
海外における安全性情報
海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でもEFSA(欧州食品安全機関)でも一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
犬や猫の食事には糖分があまり含まれていません。また口内細菌がデキストランを生成するかどうかも不明です。甘いものを食べる人間には有効かもしれませんが、犬猫に同様の歯垢予防効果があるとは断言できないでしょう。