日本における安全性情報
シクロデキストリン(cyclodextrin)とは、デキストリンと呼ばれるブドウ糖の複合体が環状に連なった成分のこと。ブドウ糖が6つ結合して輪になったものは「α(アルファ)-シクロデキストリン」、7つ結合して輪になったものは「β(ベータ)-シクロデキストリン」、8つ結合して輪になったものは「γ(ガンマ)-シクロデキストリン」と呼ばれます。主な原料は馬鈴薯やとうもろこしのでん粉で、化学構造式は以下です。上からアルファ→ベータ→ガンマの順に並んでいます。
日本では厚生労働省によって既存添加物の「製造溶剤」として認可されています。定義は「デンプンを酵素処理し、非還元性環状デキストリンとして得られたもの」で使用基準は特に設定されていません。
海外における安全性情報
海外ではEFSA(欧州食品安全機関)が一日摂取許容量(ADI)を体重1kg当たり1日15mgまでと設定しています。またJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)では「0~5mg」というやや厳しめの使用基準を採用しています。なお国際がん研究機関(IARC)によって発がん性は確認されていません。
βシクロデキストリンは消臭成分としてファブリーズにも含まれています。詳しくは「ファブリーズの成分一覧表」をご覧ください。