日本における安全性情報
アラニン(alanine)はしじみやあさりなどに多く含まれているアミノ酸の一種。アミノ酸の立体異性体の一方をL体、もう一方をD体と呼んで区別しますが、「DL体」(ラセミ体)と言った場合はL体とD体の等量混合物のことを指します。
栄養学的に必須アミノ酸にはカウントされていないものの、生体内で糖新生、脂肪酸合成、エネルギー生成に利用されやすいため重要なアミノ酸とみなされています。DL-アラニンの化学構造式は以下です。
日本では厚生労働省によって「DL-アラニン」が指定添加物の「調味料」「栄養強化剤」として認可されています。使用基準は特に設定されていません。
海外における安全性情報
海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でもEFSA(欧州食品安全機関)でも一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
アラニンは動物の体内で細胞内タンパク質の連続的な代謝に利用されるため、たとえ過剰になったとしても蓄積することはありません。