米(玄米・ライス)の成分
米(玄米・ライス)とは稲から収穫される籾(もみ)のことで、世界三大穀物の一つに数えられています。主成分は炭水化物に属する「でんぷん」で、一般的なラベル表記例は以下です。
キャットフードのラベルでよく見る米の表記例
- 米・白米「白米」とは玄米から糠と胚芽を削り取った状態の米です。一般的に私たちが口にしているお米をイメージすればわかりやすいでしょう。同じカテゴリに属する表現としては「精製白米」「ライス」「粗びき米」などがあります。
- 玄米「玄米」とは果実の外側を包んでいる籾殻(もみがら)だけを取り去った状態の米です。この時点ではまだベージュ~淡褐色のくすんだ色をしています。色の元になっている糠(ぬか)にはビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれるため、あえてこの状態のまま食用にすることもあります。同じカテゴリに属する表現としては「玄米粉」「ひきわり玄米」などがあります。
- 醸造用米「醸造用米」とは日本酒を醸造するときに使われる特殊なお米のことで、通常の食用米とは区別されます。タンパク質や脂肪分が少ないのが特徴です。
- 中白糠「中白糠」(ちゅうしろぬか)とは玄米を85%だけ精米し、白米の一歩手前にとどめた状態を指します。
米(玄米・ライス)は安全?危険?
米(玄米・ライス)を猫に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのは米(玄米・ライス)に関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。
猫と米の消化性
猫を対象として米を給餌した試験がいくつか行われています。例えば以下は、36頭の猫(オスメス混合 | 平均4.9歳 | 平均体重4.3kg)を対象とし、フード中に35%の割合で米を含んだものを給餌したときの、総消化管における見かけの消化吸収率です(L.D.de-Oliveira, 2008)。
猫における米の消化吸収率
- 乾燥物=83.2%
- 有機物=87.9%
- 粗タンパク=87.7%
- 糖質=98.6%
- 脂質=87.8%
ヒ素
キャットフードのラベルに記載されているのが「白米」だろうと「玄米」だろうと、水田で育てられるという性質上、水や土壌から吸い上げた発がん性物質「ヒ素」を蓄積しやすいという事実は変えられません。
お米を実らせる稲は、他の穀物に比べて組織中にヒ素を蓄積しやすい性質を持っています。理由の一つは、稲の根が間違って土壌からヒ素を吸収してしまうから。そしてもう一つは、水田環境に含まれるヒ素が5価のヒ酸から3価の亜ヒ酸に還元され、植物に吸収されやすい形に変化してしまうからです。その結果、吸収されたヒ素が根、茎、籾殻、糠、白米全体に分布し、少しずつ蓄積されていきます。
日本国内で流通しているペットフードに関してはペットフード安全法によりヒ素の上限値が「15μg/g」と定められています。検査はFAMIC(農林水産消費安全技術センター)が定期的に抜き打ち検査を行っているものの、検査項目は年によってまちまちで、ヒ素が調べられるのは全体の1/3程度に過ぎません。
ペットフードが海外で製造されている場合はさらに注意が必要です。海外産のペットフードに米、玄米、ライスと記載がある場合、少なくとも輸入業者が独自の受け入れ規格を設定し、ペットフード安全法が定めるヒ素やその他の重金属の濃度チェックをしておく義務があります。
お米を実らせる稲は、他の穀物に比べて組織中にヒ素を蓄積しやすい性質を持っています。理由の一つは、稲の根が間違って土壌からヒ素を吸収してしまうから。そしてもう一つは、水田環境に含まれるヒ素が5価のヒ酸から3価の亜ヒ酸に還元され、植物に吸収されやすい形に変化してしまうからです。その結果、吸収されたヒ素が根、茎、籾殻、糠、白米全体に分布し、少しずつ蓄積されていきます。
日本国内で流通しているペットフードに関してはペットフード安全法によりヒ素の上限値が「15μg/g」と定められています。検査はFAMIC(農林水産消費安全技術センター)が定期的に抜き打ち検査を行っているものの、検査項目は年によってまちまちで、ヒ素が調べられるのは全体の1/3程度に過ぎません。
ペットフードが海外で製造されている場合はさらに注意が必要です。海外産のペットフードに米、玄米、ライスと記載がある場合、少なくとも輸入業者が独自の受け入れ規格を設定し、ペットフード安全法が定めるヒ素やその他の重金属の濃度チェックをしておく義務があります。
キャットフードに含まれるヒ素の危険性に関しては、姉妹サイト「子犬のへや」内にある「犬や猫のペットフードに含まれる米とヒ素の危険性」で詳しく解説してあります。