シャンピニョンの成分
シャンピニョン(champignon)とはフランス語で「きのこ」という意味です。キャットフードのラベルでは「シャンピニョン」「シャンピニョンエキス」「マッシュルーム抽出物」がほぼ同じ意味で用いられています。
マッシュルームの学名は「Agaricus bisporus」で、色合いからホワイト種、オフホワイト種、クリーム種、ブラウン種の4種に分類されます。なぜキャットフードのラベルには素直に「きのこ」という表記がされないのかは不明です。ひょっとすると2005年ころから流行しだした「シャンピニョンエキス」という成分のもつイメージを持たせたいのかもしれません。
シャンピニョンは安全?危険?
シャンピニョンを猫に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのはシャンピニョンに関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。
シャンピニョンエキス
マッシュルームから抽出したシャンピニョンエキスは口臭・体臭・便臭の抑制に効果があると言われています。しかし2009年、人間向けの栄養補助食品に含まれるシャンピニョンエキスと悪臭抑制効果との間に科学的な関連性が見られないとし、景品表示法に基づく排除命令が出されました(:公正取引委員会)。
ペットフードの「シャンピニョンエキス」が一体何を目的に配合されているのかはよくわかりませんが、仮に「口臭や便臭を抑えること」だとすると、それほど強固な科学的根拠はないようです。
ペットフードの「シャンピニョンエキス」が一体何を目的に配合されているのかはよくわかりませんが、仮に「口臭や便臭を抑えること」だとすると、それほど強固な科学的根拠はないようです。
アガリチン
マッシュルームに含まれるアガリチン(agaritine)と呼ばれる成分には遺伝毒性があることが示唆されています。
マウスを対象とした調査から計算すると、1日4gのマッシュルーム(Swiss mushroom)を食べ続けた場合、10万人中2人の割合でがんを発症するリスクがあるとのこと(:Shephard, 1995)。しかし人間における実際のデータがないことから、国際がん研究機関(IARC)の発がん性分類リストではグループ3、すなわち「ヒトに対し発がん性を有するとは分類できない」という慎重な見方をしています。
マウスを対象とした調査から計算すると、1日4gのマッシュルーム(Swiss mushroom)を食べ続けた場合、10万人中2人の割合でがんを発症するリスクがあるとのこと(:Shephard, 1995)。しかし人間における実際のデータがないことから、国際がん研究機関(IARC)の発がん性分類リストではグループ3、すなわち「ヒトに対し発がん性を有するとは分類できない」という慎重な見方をしています。
猫におけるシャンピニョン(マッシュルーム)安全性、危険性、および適正量に関するデータはありません。