詳細
調査を行ったのは青森県にある北里大学獣医学部。2013年5月から2015年6月の期間、日本国内でペットとして飼育されている猫357頭と、ペットショップに商品として仕入れられた子猫329頭から糞便サンプルを採取し、原虫の一種であるクリプトスポリジウムがどの程度の割合で含まれているかを検証しました。その結果、以下のようなデータが得られたといいます。
Yoichi Ito et al., Journal of Feline Medicine and Surgery, DOI: 10.1177/2055116917730719
クリプトスポリジウム感染率
- 家庭猫陽性率=2%
猫の年齢=1ヶ月齢~23歳オス猫178+メス猫179頭
全国10の動物病院からサンプリングされた/内訳は北海道・東北地方5、関東地方2、近畿地方1、九州・沖縄地方2
1歳未満の感染率4.6%と1歳以上の感染率0.4%の格差は統計的に有意であった
北海道、東北地方に比べ、近畿地方の陽性率は統計的に高かった - ペットショップ猫陽性率=0.3%
猫の年齢=1~3ヶ月齢
オス猫132頭+メス猫197頭
4つのショップからサンプリングされた/内訳は東北地方2、関東地方2
Yoichi Ito et al., Journal of Feline Medicine and Surgery, DOI: 10.1177/2055116917730719
解説
過去に行われた感染率調査では、クリプトスポリジウムの感染率に関して以下のような数字が報告されています。
家庭猫
- オーストラリア=7.1%
- イタリア=0%
- 日本=12.7%
- オランダ=4.6%
ペットショップ
- 中国=0%
- オーストラリア=3.4%