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猫にサルの着ぐるみを着せたコスプレに賛否両論

 今年の干支であるサルに因み、猫にサルの着ぐるみを着せた動画が賛否両論を巻き起こしています(2016.1.5/日本)。

詳細

サルの着ぐるみを着せられた猫  動画をアップしたのは猫を10匹飼っているという日本人。これまでにも数多くの猫動画を撮影してきましたが、今年の始めに投稿したのは、猫がサルの着ぐるみを着てバナナをなめるというものでした。これに対して「キュートだ」とか「ファニーだ」という人がいる一方、「動物虐待だ!」と声を荒げている人たちもいるようです(※動画を見たい方はご自身で検索してみてください)。 DailyMail

解説

 猫に何かを着せるという行為は、少なくとも猫が望んでいるものではないと思われます。例えば2006年、メス猫の避妊手術をする際、おなかの正中線からのアプローチと脇からのアプローチのうち、どちらの侵襲性が低いかを検証するため、腹部にバンデージを巻いて傷口を隠し、第三者に行動を評価してもらうという調査が行われました。しかし、結局この方法は放棄せざるをえなかったと言います。理由は、猫が以下のような異常な行動を示したため、正当な評価ができないというものでした。
バンデージによる行動変化
  • じっと動かなくなる
  • おかしな姿勢のまま固まる
  • 激しい拒絶反応を示す
  • 転げまわる
 こうした行動の変化は、一時的なこともあれば、バンデージが取り除かれるまでずっと続くこともあったと言います。またエリザベスカラーを巻かれた猫が落ち着きを失う事は、猫を飼っている人なら誰もが知っていることでしょう。
 このように、猫は体を異物で包まれるということがあまり好きでは無いようです。ですから猫に何かを着せる事は、ちょうど嫌がってる猫を無理矢理抱っこするような状態に近いと考えられます。手術後に患部を守る「術後衣」といった一部の例外を除き、基本的に猫を着せ替え人形にするのは控えた方が懸命だと思われます。 Assessment of the influence of surgical technique on postoperative pain and wound tenderness in cats following ovariohysterectomy.